タネリ座流星群飛行録補遺
男の子たちはときどき思い出す過ぎた夜汽車の窓の人影
高原のバス停留所も霧が晴れ母とふたりで待つラピュタゆき
野尻屋にモヂリアニから伝書鳩 『満月ノ宵 燗ヲシテ待テ』
こわさないように流星群を守ってきた。こころはいつもあたらしい。
病む人のゴブラン織りの膝掛けに読みさしのまま夜明けのカフカ
遠い闇近い街並み敷く窓の六本木ヒルズでめくる和歌集
バスが止まりひとりが降りる海の町 半世紀前ここで生きていたっけ
洗剤もて夫が浄めるディスプレイにあはれ虹たち詩歌へ架かる
通り過ぎる見慣れたアリスいえいまは老いたアリスとトランプの兵♠
しあわせはしあわせなのは残されたわたしがみんなを忘れないこと
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